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エバーシステム株式会社CEOが徒然なるままに書き記す何かです。

メタファー思考を意識すれば「売り込まなくても売れる」商品説明ができるようになる話

言語が脳の認知活動にどのように関わっているかを研究する分野にそのものずばりの「認知言語学」という分野があります。

実はここで語られている内容は、マーケティングにとって極めて重要な視座を与えてくれるものとして注目すべきと私は考えています。

 

学生時代に言語学の教授から『メタファー思考』という新書の課題図書を出され渋々読んだことがありました。最近、様々なマーケティングの著書に触れ、実践者の声を聴くにつれ、このメタファー思考というのが、マーケティングにとって重要だということに気が付いたのです。

 

これは人間の根源的な習性とも言っていいかもしれません。人は、現実にあるものしか認識できない。概念的なもをの説明するのには必ず、現にあるものに例えて伝えなければ伝わらないということなのです。

 

何を言っているかわからないというお言葉が聞こえてきそうなので具体例を一つ。

 

上の文章中に、私は「根源的」という言葉を伝えました。ここには「根っこ」の「源(みなもと)」「的(のような)」という言葉が入っています。

 

つまり、「見てごらん、この木の根っこの先っぽのように一番最初のところ」という現実世界にある具体的、物理的な「物」を例示しなければ相手は認知ができないということなのです。

 

この「人間はメタファーでしかものを認知することができない」という性質は、人間の根源的な機能ですから、商品を説明し、それを買うという活動においても当てはまるのです。

 

つまり、相手にはっきりと認知してもらうためには、「相手がすでに知っているもの、イメージがはっきりできるものを使って説明しなければならない」ということです。

 

私たちが提供しているオンラインサービスの一つである「エバーセミナー」https://everseminar.com/ は、「エバーグリーンウェビナーマーケティング」というアメリカで始まったオンラインマーケティングの手法をシステム化して提供しているものです。これをそのまま提供するためには「エバーグリーン」という言葉、「ウェビナー」という言葉、「マーケティング」という言葉すべてを明確に説明しなければなりません。そうすると、本当に望んでいる人にこのサービスを的確に伝えることが難しくなるのです。

 

プロフェッショナルは得てして、用語に拘ります。「ピザではなくピッツァ」と呼ぶとかです。しかし、相手がそれを認知しているかどうかという視点でいけば、いくら自分がピッツァと呼びたくても、売るためにはピザという言葉を使って知ってもらうことが必要なのです。

 

ということで、私たちはこの仕組みを「オンライン自動セミナー」という表現で説明しています。オンラインは「インターネットを使ってやるんだな」とわかるし、「自動」は「自動で働いてくれるのかな?」と考えるでしょう。さらに「セミナー」はそのままよく皆さんがやっているセミナーなので具体的なシーンが描けるのではないでしょうか。

そうすると、いままでセミナーをやっていたものをオンラインで、自動的に開催してくれるシステムかな?と想像ができるのです。

 

この認識でだいたい正解です(^^)

 

 

また、当社のクライアントで、はあるコンサルティングサービスを歴史上の人物にあてはめて、ネーミングしたところ顧客から反応が良くなったというような事例もあります。

 

メタファー思考という、何かよくわからない言葉から始まったブログですが、結論は、「相手が認知している言葉を組み合わせて利用せよ」ということです。

 

そうすることで、相手は具体的なあなたの商品やサービスを受けた後の「結果」をイメージすることができるようになります。

そうすれば、あなたの商品は「売り込まなくても売れる」商品になるのです。

 

ホームページを作りたいお客様に、「サーバーは土地で、ホームページは家、ドメイン名は表札です」と、時々説明したりしますが、そのくらいのかみ砕き方で一度説明してみてください。相手の反応は大きく変わるはずです。